🎩 〜 ⚖️ 〜 🎩

リンカーン

L I N C O L N
🎩🗳️
公開:2012年 / アメリカ / 監督:スティーブン・スピルバーグ
テーマ:相手を説得する ── アサーティブコミュニケーション 第7回

奴隷制どれいせいを廃止はいしする法律ほうりつを、議会ぎかいで成立せいりつさせたい。でも、反対はんたいする議員ぎいんも多い——。大統領だいとうりょうリンカーンは、立場のちがう相手を、どうやって説得せっとくしていくのか。この記事では、この映画から「相手を説得する力」を学びます。

📄
授業で使えるPDF資料(2種類)
先生向けの授業ガイド(授業の流れ・発問例・配慮点)と、生徒用ワークシート。
特集「アサーティブコミュニケーション」第7回の教材です。
📚 もくじ
  1. この映画と「説得」
  2. 「説得」は言い負かすこと?
  3. どんなお話?(あらすじ)
  4. 歴史背景(修正第13条)
  5. 監督ってどんな人?
  6. 出ている俳優
  7. リンカーンの説得術
  8. 相手を説得する4つのコツ
  9. 説得ワーク
  10. 今日のまとめ
1この映画と「説得」

これまで「伝える」「聴く」「対立と対話」などを学びました。その集大成しゅうたいせいが、「相手を説得せっとくする」ことです。立場も考えもちがう相手に、どう「動いてもらう」か。

➡ リンカーンは、命令めいれいや脅おどしではなく、相手を理解し、言葉を選んで説得しました。

2「説得」は言い負かすこと?

「説得」というと、正しさで相手を言い負かすことだと思おもいがちです。でも、それでは相手は納得なっとくして動いてくれません。

🗳️ 説得とは、相手が「動きたくなる」ようにすること
🔑 うまくいかない説得

① 自分の正ただしさだけを主張しゅちょうし、相手の事情じじょうを見ない
② 相手を否定ひていしてから説明せつめいする(相手は心を閉とじる)
③ 同じ言い方を、どんな相手にもくり返す
リンカーンは、この逆ぎゃくをいきました。

3どんなお話?(あらすじ)
📖 あらすじ

1865年、アメリカは南北戦争の末期まっき。リンカーン大統領は、奴隷制を永久えいきゅうになくす法律ほうりつ(憲法修正第13条)を、議会ぎかいで可決かけつさせようとします。

しかし、賛成さんせいの票ひょうは足たりません。リンカーンは、反対派はんたいはや、まだ迷まよっている議員たちを、一人ひとり、ちがう方法ほうほうで説得していきます。

大きな理想を語かたり、たとえ話で心こころを動かし、時に現実的げんじつてきな取引とりひきもしながら、歴史れきしを変える一票を集あつめていく——実話をもとにした物語です。

4歴史背景(修正第13条)

当時のアメリカでは、奴隷制——人を財産ざいさんとして売うり買かいする制度せいど——が南部なんぶで続つづいていました。その是非ぜひをめぐって、国が南北に分わかれて戦たたかったのが南北戦争です。

⚖️ 憲法修正第13条とは

1865年に成立した、アメリカ合衆国がっしゅうこく憲法の修正条項しゅうせいじょうこうで、奴隷制を正式せいしきに禁止きんししたものです。この映画は、その法律が議会で可決かけつされるまでの、数すうか月の攻防こうぼうを描えがいています。

5監督ってどんな人?
スティーブン・スピルバーグ監督

『ジョーズ』『E.T.』『ジュラシック・パーク』などで知られる、世界的な巨匠きょしょう。この映画では、派手はでな戦闘せんとうではなく、「言葉で歴史を動かす」政治せいじの駆かけ引ひきを、じっくり描きました。

6出ている俳優
ダニエル・デイ=ルイスリンカーン 役

役やくに徹底的てっていてきに入はいりこむことで知られる名優めいゆう。この演技でアカデミー主演男優賞を受賞しました。

サリー・フィールドメアリー・トッド・リンカーン(妻)役
トミー・リー・ジョーンズタデウス・スティーブンス(急進派の議員)役

奴隷制の廃止はいしを強つよく求もとめる議員。理想と現実げんじつの間あいだで、どう発言はつげんするかが見どころです。

7リンカーンの説得術
  • ① 相手をよく知るその議員が何を大切にし、何を恐おそれているかを把握はあくしてから話す。
  • ② 「理」と「情」を使い分ける大きな理想(大義)で心を動かし、たとえ話で分かりやすく納得なっとくさせる。
  • ③ 相手に合わせて言い方を変える同じ内容ないようでも、相手ごとに切きり口を変える。
  • ④ 粘り強く、現実的にも動くあきらめず、時に現実的な妥協だきょうや取引もして、一票ずつ集める。
🤔 考えてみよう(大切な問い)

目的が正しければ、どんな手段でもよいのでしょうか? 映画には現実的な「取引」の場面もあります。「正しい目的」と「使ってよい手段」のバランスも、考えてみましょう。

8相手を説得する4つのコツ
🟩 ① 相手の立場・利害を知る説得の前に、まず相手を理解する(第2回の「聴く」)。
🟩 ② 相手が「得るもの」を示す「あなたにとっての意味いみ」を、相手の言葉で語る。
🟩 ③ 理由(データ)+物語(たとえ)論理ろんりだけでなく、心に残のこるたとえ話もそえる。
🟩 ④ 誠実に、粘り強くウソやごまかしでなく、信頼しんらいを土台どだいに、あきらめない。

➡ 説得は「勝つこと」ではなく、相手と一緒に、より良い結論けつろんへ進むことです。

9説得ワーク
なまえ:
① リンカーンの説得で「うまいな」と思った場面は?
② それは「理(論理)」と「情(気持ち)」の、どちらに訴うったえていた?
③ あなたが今、誰かを説得したいこと(例:家族・友だち)は?
④ そのために、相手の「立場・大切にしていること」は何だろう?
⑤ 4つのコツを使って、どう伝える?

🌱 今日のまとめ

説得とは、正しさで相手を屈服くっぷくさせることではありません。

「相手を理解してから、動かす。」
  • 説得の前に、まず相手の立場・利害を知る。
  • 「あなたにとっての意味」を、相手の言葉で語る。
  • 論理(理)と、たとえ話(情)を使い分ける。
  • 誠実さと信頼を土台に、粘り強く。
  • 目的だけでなく、使う手段のよさも考える。

これが、『リンカーン』からもらえる、いちばん大切なプレゼントです。

🐟 ちょこっと豆知識

リンカーンは、難むずかしい話をするときに、よく短い「たとえ話」や小話を使つかったことで知られます。相手あいての緊張きんちょうをほぐし、本質ほんしつを伝つたえる——これも、立派りっぱな説得せっとくの技術ぎじゅつです。

先生・保護者の方へ:『リンカーン』は日本で映倫Gですが、南北戦争なんぼくせんそう・奴隷制・議会政治を扱う内容が高度で長尺(150分)の作品です。本ページは高校生以上を主な対象としています(中学生でも、背景の解説を補えば活用可能)。奴隷制という重いテーマや、票集めのための現実的な取引の描写については、事前・事後に文脈と論点(目的と手段)を補ってください。日本でのレイティングは版により異なる場合があるため、上映前にご確認ください。授業での上映には、教育機関向けの適切な権利処理が必要になる場合があります。

著作権について:本記事の解説文はすべてオリジナルで作成しています。映画のポスター画像・俳優写真・場面写真は使用していません。作品の著作権は各権利者に帰属します。

AI生成コンテンツについて:本記事はAIを活用して作成しています。内容に誤りが含まれる可能性があるため、授業でご利用の際は事実関係をご確認ください。誤りにお気づきの場合は、お問い合わせよりお知らせください。

📚 参考資料(主な出典)