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父親たちの星条旗

FLAGS OF OUR FATHERS
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公開:2006年 / アメリカ / 監督:クリント・イーストウッド / 132分
テーマ:一枚の写真がつくる「物語」 ── 特集「情報を見極める」 第3回

硫黄島の山の上に、6人の兵士が星条旗を立てる──。その一枚の写真は、アメリカ中を熱狂させました。写真に写った兵士たちは「英雄」として国に呼び戻され、全国を回ることになります。けれど、本人たちの思いは違いました。この記事では、写真やイメージがつくる「物語」と、その裏にある事実を考えます。

🔍 特集「情報を見極める」── 映画で学ぶメディアリテラシー
  1. 羅生門
  2. 市民ケーン
  3. 父親たちの星条旗(この記事)
  4. スポットライト 世紀のスクープ
  5. アルゴ
  6. JFK
  7. ソーシャル・ネットワーク
  8. 監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影
📄
授業で使えるPDF資料(2種類)
先生向けの授業ガイド(授業の流れ・発問例・配慮点)と、生徒用ワークシート。
📚 もくじ
  1. この映画と「写真の力」
  2. 歴史の背景:一枚の報道写真
  3. どんなお話?(あらすじ)
  4. 「英雄」はつくられる
  5. 写真の「誰が写っているか」も間違っていた
  6. 監督と原作
  7. 出ている俳優
  8. 授業で使える問い
  9. 考えるワーク
  10. 今日のまとめ
1この映画と「写真の力」

「百聞は一見にしかず」と言うように、写真や映像は、言葉よりも強く人の心を動かします。

➡ でも、写真はある一瞬を切り取ったものにすぎません。その前後に何があったのか、写真だけではわからないのです。

2歴史の背景:一枚の報道写真
  • 📷 1945年2月23日硫黄島の摺鉢山(すりばちやま)の頂上で、報道カメラマンのジョー・ローゼンタールが、星条旗を立てる兵士たちを撮影しました。
  • 🏆 ピューリッツァー賞この写真は新聞に大きく載り、報道写真の賞として有名なピューリッツァー賞を受賞しました。
  • 🚩 じつは「2本目」の旗写真の場面は、先に立てられた旗を、より大きな旗に取りかえたときのものでした。
🔑 特集「戦争と平和」とのつながり

同じ硫黄島の戦いを、日本側から描いたのが『硫黄島からの手紙』です。2本は同じ監督による「二部作」です。

3どんなお話?(あらすじ)
📖 あらすじ

写真が有名になると、アメリカ政府は、写真に写っていた兵士のうち生き残った3人を本国に呼び戻します。

戦争のための資金を集める「戦時国債」の宣伝のため、3人は「英雄」として全国を回り、大観衆の前で旗を立てる場面を再現させられます。

しかし3人の心には、戦場に残した仲間への思いと、「本当の英雄は自分たちではない」という苦しみがありました。

4「英雄」はつくられる
  • ① 宣伝に使われた写真写真は、国民の気持ちを一つにし、お金を集めるための「象徴」として使われました。
  • ② 本人たちとのずれ国が語る「英雄物語」と、兵士自身の体験は大きく違っていました。
  • ③ アイラ・ヘイズの苦しみ先住民の兵士アイラ・ヘイズは、英雄として扱われる一方で差別も受け、心に深い傷を負いました。
5写真の「誰が写っているか」も間違っていた

この写真には、さらに驚く事実があります。

🔍 後から訂正された事実

写真に写った人物として長く伝えられてきた兵士のうち、原作者の父ジョン・ブラッドリーについて、アメリカ海兵隊は2016年に「写真には写っていなかった」と発表しました。2019年には、もう一人のレイニー・ギャグノンも写っていなかったと認めています。

➡ 何十年も「事実」とされてきたことが、あとから調べ直されて変わることもあります。情報は「確かめ直すもの」でもあるのです。

※映画は2006年の作品で、これらの訂正の前につくられています。

6監督と原作
クリント・イーストウッド監督・製作・音楽

アメリカの俳優・監督。この作品と『硫黄島からの手紙』で、同じ戦いを両側から描きました。製作にはスティーヴン・スピルバーグも加わっています。

ジェイムズ・ブラッドリー原作

写真に写っているとされた兵士の息子。父が戦争について語らなかった理由を調べ、ノンフィクション『硫黄島の星条旗』(ロン・パワーズとの共著)を書きました。

7出ている俳優
ライアン・フィリップジョン・“ドク”・ブラッドリー 役

衛生兵。戦後、戦争についてほとんど語らなかった父親として描かれます。

アダム・ビーチアイラ・ヘイズ 役

先住民出身の兵士。「英雄」扱いに最も苦しんだ人物です。

ジェシー・ブラッドフォードレイニー・ギャグノン 役

宣伝ツアーでの注目を受け入れ、「英雄」の役割を演じようとする若者。

8授業で使える問い
🟩 問い1(歴史)なぜ一枚の写真が、国じゅうを動かすほどの力を持ったのだろう?
🟩 問い2(メディア)写真や動画の「前後」や「写っていない部分」を想像する練習をしよう。
🟩 問い3(道徳)「英雄」と呼ばれた3人は、なぜ苦しんだのだろう?
🟩 問い4(情報)長く信じられてきた情報が訂正されたとき、私たちはどう受け止めるべき?
9考えるワーク
なまえ:
① 写真が「国の物語」になっていく流れを、順番にまとめよう
② SNSで見た写真や動画で、「切り取られていた」と感じた経験は?
③ あなたが考える「本当の英雄」とは?
④ 写真を見るとき、これから確かめたいこと

🌱 今日のまとめ

一枚の写真が、国じゅうの人の心を動かしました。

写真は、一瞬の「切り取り」。
  • 1945年、硫黄島で撮られた写真がピューリッツァー賞を受けた。
  • 写真は戦時国債の宣伝に使われ、3人は「英雄」にされた。
  • 写っていた人物の特定は、のちに何度も訂正された。
  • 写真や映像の前後・写っていない部分を想像しよう。
🐟 ちょこっと豆知識

この写真をもとにした大きな銅像が、アメリカのワシントンD.C.近くにある「海兵隊戦争記念碑(硫黄島記念碑)」です。写真がそのまま国の記念碑になったのです。

先生・保護者の方へ:『父親たちの星条旗』は、硫黄島の戦闘による死傷の描写を含みます。本ページは中学生以上を想定しています。年齢区分はソフト・配信により表示が異なる場合があるため、上映前に確認してください。『硫黄島からの手紙』と組み合わせると、両国の視点を比較できます。写真の人物特定が映画公開後に訂正されている点(2016年・2019年)も補足してください。授業での上映には、教育機関向けの適切な権利処理が必要になる場合があります。

著作権について:本記事の解説文はすべてオリジナルで作成しています。映画のポスター画像・俳優写真・場面写真は使用していません。作品の著作権は各権利者に帰属します。

AI生成コンテンツについて:本記事はAIを活用して作成しています。内容に誤りが含まれる可能性があるため、授業でご利用の際は事実関係をご確認ください。誤りにお気づきの場合は、お問い合わせよりお知らせください。

📚 参考資料(主な出典)