世界で何十億人もが使うSNS──その始まりは、大学の寮の一室でした。ハーバード大学の学生マーク・ザッカーバーグがFacebookを立ち上げ、やがて親友との対立や裁判に巻き込まれていく物語です。この記事では、SNSが生まれた背景と、「つながる」ことの光と影を考えます。
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私たちが毎日使っているSNSにも、「最初の一歩」がありました。そこには、アイデア、野心、友情、そして争いがありました。
➡ 特集の第7回・第8回では、SNSそのものを見つめます。まずは「どうやって生まれたか」からです。
2003年、ハーバード大学の学生マークは、失恋した夜に、学内の女子学生の写真を勝手に集めて比べるサイト「フェイスマッシュ」をつくり、大問題になります。
その後マークは、親友エドゥアルドの資金協力を得て、大学生どうしがつながるサイトを立ち上げます。サイトは爆発的に広がり、世界的な企業へと成長していきます。
しかし、「アイデアを盗まれた」と訴える双子の学生、会社から外されていく親友。物語は、2つの訴訟の場面と過去を行き来しながら進みます。
- ① 同意のない写真の利用フェイスマッシュは、本人の許可なく写真を集め、人を比べて評価するものでした。
- ② 一晩で広がるサイトは一晩で多くの学生に広まり、大学のネットワークにも負担をかけました。
- ③ 「おもしろい」の裏で傷つく人見る側の「おもしろさ」と、写真を使われた側の気持ちには大きな差があります。
友だちの写真を本人に聞かずに投稿する、ランキングをつけて面白がる──SNSの始まりにあった問題は、今も身近にあります。
この映画は、実在の人物と出来事をもとにしていますが、多くの脚色が加えられています。
- 📚 原作はノンフィクション本ベン・メズリックの本をもとにしていますが、ザッカーバーグ本人は取材に協力していません。
- 🗣️ 本人の反論ザッカーバーグ本人は、映画の多くの点、とくに「動機」の描き方が事実と違うと語っています。
- 🎭 性格の描き方登場人物の会話や性格は、ドラマとして強調されています。
➡ 特集第5回『アルゴ』と同じく、「実在の人物を描いた映画」=「その人の本当の姿」ではないことに気をつけましょう。
『セブン』『ファイト・クラブ』などで知られる監督。緻密な映像で、冷たく張りつめた空気を描きました。
早口で鋭い会話劇が持ち味の脚本家。この作品でアカデミー脚色賞を受賞しました(ほかに作曲賞・編集賞も受賞)。
頭の回転が速く、人との関係が不器用な天才として描かれます。
マークの親友で、最初の資金を出した共同創業者。
音楽共有サービスで知られた起業家。マークに大きな影響を与えます。
➡ 映画の主人公は、世界中の人をつなげながら、身近な人とのつながりを失っていきます。この皮肉も考えてみましょう。
🌱 今日のまとめ
世界を変えたSNSも、一人の大学生のアイデアから始まりました。
- Facebookは、2004年にハーバード大学の学生たちが始めたサービス。
- 最初のサイトは、同意のない写真の利用で大問題になった。
- 映画には多くの脚色があり、本人も事実と違うと語っている。
- SNSのプライバシーや「比べる」問題を自分ごととして考えよう。
映画の音楽を担当したのは、ロックバンド「ナイン・インチ・ネイルズ」のトレント・レズナーとアッティカス・ロスです。電子音を使った緊張感のある音楽で、アカデミー作曲賞を受賞しました。